『湯の里ひじおり』が2月22日の朝日新聞山形版に取り上げられました!
監督渡辺の意気込みにも触れられています。
【掲載元】asahi.com(朝日新聞社):マイタウン山形
http://mytown.asahi.com/yamagata/news.php?k_id=06000000902220001
肘折 学校のある最後の年
2009年02月22日
∞記録映画の完成間近
霊峰月山の懐に抱かれ、独特の湯治文化を育んできた大蔵村・肘折温泉で、長編ドキュメンタリー映画「湯の里ひじおり――学校のある最後の1年」の撮影が進んでいる。「アートで肘折温泉を活性化させよう」と07年から、東北芸工大が中心になって手がける「肘折プロジェクト」の一環。今春、134年の歴史を閉じる肘折小中学校の1年間を追いながら、住民の日常を描いている。(三浦亘)
『湯の里ひじおり』が2月15日の河北新報記事に取り上げられました!
映画の制作経緯などについてふれられています。
【掲載元】河北新報コルネット
http://www.kahoku.co.jp/news/2009/02/20090215t55010.htm
湯治文化を映画化 肘折温泉、監督は芸工大OB
肘折小中で開かれた「雪上運動会」で、自らマイクを持って撮影に臨む渡辺監督(左)
開湯から1200年の伝統を持つ肘折温泉(山形県大蔵村)に今も残る湯治文化や地域住民の暮らしを記録に残そうと、鶴岡市出身で、東北芸術工科大OBの映画監督渡辺智史さん(27)=埼玉県在住=が昨年4月から撮影してきたドキュメンタリー映画が今春、完成する。湯治場としての肘折の姿を、今年3月で廃校となる肘折小中の「最後の一年」を通じて描く。完成後、東京や県内各地で上映される予定だ。
肘折小中学校には「トランペット鼓隊」が昔からありました。学校での行事を地域の人々にアナウンスするときや、文化祭、秋のナメコ祭りといった地域の行事で、トランペット鼓隊は演奏してきました。卒業生は、何かしら楽器を演奏してきた経験があるわけです。
3月21日には、肘折小中学校の卒業生が一同に会して、閉校式という式典を取り行います。青年団が集まって結成したブラスバンドの練習が、九月から続いています。子どもの数が減少して使われなくなっていた楽器を手に、母校の最後を、自分たちの演奏で締めくくりたいという気持ちから始まりました。かつて自分が演奏してきた楽器への愛着、自分の母校への思い、地域の人々への思い、様々な思いが交錯しながら、練習は続けられています。
2月9日に行われたブラスバンドの練習に、寒い体育館のなかで、凍えながらも、青年団の若者達が、集まってきました。3月21日の閉校式に向けて、旅館のゑびす屋の主人柿崎泉さんは、ジャズのサックス奏者。泉さんの指導のもと、練習は夜の七時から九時まで行われまいした。トランペット、シンバル、トロンボーン、スネア太鼓、ベルリアの音が鳴り響いています。
彼ら、彼女らの表情を見つめながら、学校が閉校するという、大きな時代のうねりの中を、地域の人々がそれぞれオールを持って漕ぎ続けていく、そんなイメージを浮かんできました。若者が奏でる音楽が、地域の人々の心に響き続けてほしいと切に思います。
監督 渡辺
肘折小中学校・雪上運動会!!
2月11日に行われた、雪上運動会は天気に恵まれました。
スキー競争、雪の上でのバレーボール、綱引き等さまざまな競技が繰り広げられました。
今年の運動会は、例年になく雪が少ない年でした。普段は3メートル以上積もる雪も、今年は2メートル以下。しかし恒例の「地面だし競争」は、地元の人々は大いに盛り上がっていました。参加したのは、中学生、父兄、地元の青年団、卒業生、職人さんが集まった「職人チーム」。
とにかく、ひたすら雪を掘り続け、地面の土がでてきたら、その土を持って学校の先生に渡すと・・・「春が来ました!!」と学校の先生が叫ぶ。雪が多い地域でしかできない、競争です。
3メートルを超えると、大人が二人から三人がかりでも10分以上掘り続けないと地面まで届きません。
学校が統合されても、この「地面だし競争」を残したいという声もあります。
学校の行事に地域の人々が参加して盛り上げてきた行事を、どのように受け継いでいくのか。
学校の今後の利活用については、これからの議論になりそうです。
もうすぐ三月を迎えて、もう卒業式が間近です。そして最後に学校の卒業生が一同に会する閉校式。
青年団によるブラスバンドの練習も本格的になってきました。
監督 渡辺
プロデューサー:飯塚俊男
撮影:堀田泰寛(J.S.C)
録音:久保田幸雄
1957年岩波映画製作所に入社。そこで演出部の羽仁進、黒木和雄、土本典昭、小川紳介たちと出会い、64年岩波映画を退職後はフリーの音響監督に。78年「サード」で毎日映画コンクール録音賞、93年日本アカデミー賞優秀録音賞を受賞。代表作に「日本解放戦線 三里塚の夏」(68 小川紳介監督)、「水俣 患者さんとその世界」(71 土本典昭監督)、「青春の殺人者」(76 長谷川和彦監督)、「橋のない川」(91 東陽一監督)、「美しい夏キリシマ」(03 黒木和雄監督)、「父と暮せば」(04 黒木和雄監督)などがある。
構成・編集:鍋島惇
ナレーター:伊藤惣一
早稲田大学文学部演劇専修を卒業。自由舞台を出発点として「ぶどうの会」「演劇集団・変身」「劇団三十人会」を経て、1973年にフリーで活動を開始。主な作品に「不知火海」(75土本典昭監督)、「ぶんきょうゆかりの文人たち」(88時枝俊江監督)、「菅江真澄の旅」(02飯塚俊男監督)、「いのちの作法」(08小池征人監督)など多数がある。
助手:遠藤協
1980年生。慶応義塾大学大学院修士課程修了。在学中は山形県遊佐町での民俗調査に従事する。その後映画美学校ドキュメンタリーコースにて故 佐藤真監督らに師事。『湯の里ひじおり』では撮影助手と広報宣伝を務めた。現在は飯塚俊男監督の助手を務めるほか、民族誌映画やドキュメンタリー映画の制作に関わっている。
監督:渡辺智史
1981年生山形県鶴岡市生。東北芸術工科大学在学中に東北文化研究センターの民俗映像の制作に参加。2002年「関川のしな織り」で撮影を担当。03年山形県村山市の茅葺集落五十沢の1年を追う。上京後イメージフォーラム付属映像研究所に通う。05年アムールに入社。06年障がい者が参加する第九合唱を描いた「An Die Freude 歓喜を歌う」で撮影・編集。07年「映画の都ふたたび」で撮影を担当。08年フリーとして活動開始。本作を監督し、その後は故郷の山形県鶴岡市にて次回作を準備中。
2009年/日本/76分/カラー/16:9/ステレオ/製作・配給:アムール+パンドラ
プロデューサー:飯塚俊男/監督:渡辺智史/撮影:堀田泰寛(J.S.C.)/構成・編集:鍋島惇/録音:久保田幸雄/ナレーター:伊藤惣一/選曲:薗田芳伸/挿入曲「花神」:金子俊郎/製作協力:中野理恵
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